自衛隊のオスプレイの訓練について5団体の連名で大村市長に要請と懇談
 自衛隊のオスプレイの訓練が、長崎県内で初めて、7月26日・27日に海上自衛隊大村航空基地と陸上自衛隊相浦駐屯地で行われました。この問題について、大村市九条の会は、新婦人大村支部、年金者組合大村支部、国民救援会大村支部、大村原水協と連名で、大村市長に対して「長崎県内におけるオスプレイの訓練中止・撤回を求める要請」を9月2日に提出し、10月4日に園田大村市長との懇談を行いました。懇談には、要請を出した5団体から9人が参加し、大村市九条の会からは馬場事務局長が参加しました。  

 懇談の概要は次の通りです。

(1) 九州防衛省への大村市としての要請の内容及び非核・平和都市宣言の確認
 園田市長は、「防衛省には安全・安心が第一と申し入れている」「非核・平和都市宣言については、以前からその立場で非核署名等もしている。先日も核兵器禁止条約の会・長崎からの要請に応じて署名した」と説明しました。

(右側中央の)市長との懇談<左側が要請を行った5団体の代表
 要請団は「オスプレイは構造上の問題が指摘されていて、訓練中が一番危険だ」と訓練中止の必要性を訴えましたが、市長は「言われていることは真摯に受け止めて、より安全安心に運用することを防衛省に言っていく」とした上で、オスプレイを災害時に活用することを引き合いに出しながら「皆さんの生命・財産を守るためにも訓練は必要だ」と繰り返し表明しました。

(2) 7月26日・27日の大村市での訓練の内容・実態
 企画政策部長が「両日とも一機飛来して一分ほどですぐ飛び立った」「騒音については7月26日から2週間測定している。結果は分析・精査しているところ。当日の音は計測しているがまだ公表できない」と説明し、騒音についての測定結果の数値データは示されませんでした。要請団は、現場で直接体験した状況や、近隣の学校に通っている家族の話などから、ヘリコプターと比べてもかなり大きな騒音になっていたはずだと指摘しました。

(3) 水陸機動団の配備やオスプレイの配備基地決定に向けての動き

水陸機動団の配備やオスプレイの訓練に予定については、「水陸機動団はR6年3月までに配備される予定。オスプレイの訓練は年間数回程度と聞いているが、7月以降の予定はまだ聞いていない」と説明がありました。

 オスプレイの配備基地については、「オスプレイの配備は佐賀ということで話が進められている」「佐賀が難しいから長崎空港とか竹松駐屯地にという話は来ていない」と説明がありました。

 今回の懇談は短時間であったため、十分なやりとりはできませんでしたが、この問題については、今後とも情勢を注視し、必要なとりくみをすすめていきます。  2022年10月4日 大村市九条の会

(掲載日:2022年10月11日)